世田谷区マンションのカビ菌検査でアスペルギルス検出
2026/05/26
目次
「部屋がカビ臭いのに、管理会社も管理組合も動いてくれない」。カビアレルギーを抱えながら毎夜苦しんでいたお客様から、カビ菌検査のご依頼をいただきました。東京都世田谷区野沢の築50年超ヴィンテージマンション、8畳の寝室で明らかになった汚染の実態は想像をはるかに超えるものでした。
なぜ「カビ臭い」を放置してはいけないのか
においを感じるということは、すでに室内の空気がカビ胞子で飽和しつつあるサインです。見えないだけで、呼吸のたびに胞子を体内に取り込んでいる状態が続いています。健康な人でも慢性的に吸い込めば気道に炎症が起きますが、カビアレルギーをお持ちの方にとっては、微量の胞子でも免疫系の過剰反応を引き起こす引き金になります。「換気すれば大丈夫」という判断が、体調不良の長期化につながるケースは少なくありません。
カビアレルギーが引き起こす体調不良のリスク
カビアレルギーは花粉症と同様のメカニズムで発症します。カビの胞子・菌糸の断片をアレルゲンとして免疫が認識し、ヒスタミン等の化学物質が放出されることで症状が現れます。特に寝室での汚染は、睡眠中という免疫活動が低下しやすい時間帯に長時間被ばくが続くため、慢性的な体調不良に直結しやすい環境です。朝起きたときのだるさ・頭痛・集中力の低下が続く場合、室内のカビが原因となっている可能性があります。
目がかゆい・鼻水・咳…アレルギー症状とカビの関係
目がかゆい、鼻水が止まらない、のどがイガイガする、就寝中に咳が出る――これらはカビアレルギーの典型的な症状です。今回のお客様も、寝室に入ると目がかゆくなり、朝方に咳き込む状態が続いていました。花粉症と症状が似ているため見過ごされがちですが、季節を問わず室内でのみ症状が強く出る場合や、起床直後に症状のピークが来る場合は、寝室内のカビ汚染を最優先で疑うべきです。
今回の事例概要―世田谷区野沢のヴィンテージマンション
東京都世田谷区野沢、落ち着いた住宅街に位置する築50年以上のヴィンテージマンション。外観には歴史ある風格がありますが、築年数とともに構造的なリスクも積み重なっています。依頼者は、そのマンションに居住するご住人。数か月前から寝室の一室に強いカビ臭が漂い始め、持病のカビアレルギーが悪化して日常生活に支障をきたすほどになっていました。
管理組合が動いてくれない…そのとき住民は
最初に相談したのはマンションの管理会社と管理組合でした。「原因を調べてほしい」と繰り返し申し入れたにもかかわらず、返ってきたのは「様子を見てください」「居住者側の換気の問題では」といった言葉ばかり。マンションにおけるカビ問題は、専有部分の責任なのか共用部分・躯体の責任なのかによって対応主体が変わります。原因が特定されない段階では責任の所在が曖昧になり、管理側が積極的に動かないことは残念ながら珍しくありません。
しびれを切らしたお客様は、自らリフォーム業者を手配し、壁と天井の一部を解体して状況確認を試みました。しかし解体後も根本原因には至らず、カビ臭は依然として継続。そこでカビバスターズ東京への依頼に至りました。
リフォーム業者による壁・天井・床の解体後に発覚した問題
お客様が手配したリフォーム業者が寝室の壁・天井を解体した後、室内は建材が一部露出した状態になっていました。解体によってカビの存在が視認しやすくはなったものの、発生源の根本は不明のまま。このような「解体後の未対処状態」は、カビ胞子が室内に拡散しやすい環境を生み出すリスクもはらんでいます。闇雲な解体より先に専門的な検査で汚染の実態を把握することが、回り道のない問題解決につながります。
カビ菌検査の内容と結果
今回カビバスターズ東京が実施したカビ菌検査は2種類。「落下菌検査」と「付着菌検査」です。どちらも目視では決して把握できない汚染の実態を、数値と菌種レベルで科学的に明らかにします。
落下菌検査8箇所の結果―すべて最悪レベル「4」
落下菌検査とは、空気中を漂うカビ胞子や細菌が、カビと酵母のみ反応する検査シート(3M社製)に自然落下・定着・増殖する性質を利用した検査です。室内複数箇所に検査シートを一定時間設置し、後日検査機関で培養・評価することで、空中浮遊菌の汚染レベルと種類を判定します。
今回は8畳の寝室で8箇所にわたって実施しました。結果は、4段階評価のすべてで最高汚染レベル「4(汚染・要調査・改善)」。8箇所すべてが最悪値というのは、部屋の一角に局所的なカビがあるというレベルではなく、寝室全体の空気がカビ胞子で飽和状態に近い汚染を受けていることを意味します。長時間滞在する寝室でこの結果が出た事実は、健康被害という観点から極めて深刻に受け止めるべき状態です。
付着菌検査3箇所で検出された5種のアスペルギルス
付着菌検査は、壁・床・天井などの表面に付着しているカビ菌を採取し、専門機関で培養・菌種同定を行う検査です。今回は3箇所で採取を実施し、以下5種のアスペルギルス属が検出されました。
Aspergillus niger(アスペルギルス・ニガー)
Aspergillus flavus(アスペルギルス・フラバス)
Aspergillus fumigatus(アスペルギルス・フミガーツス)
Aspergillus restrictus(アスペルギルス・リストリクタス)
Aspergillus tamarii(アスペルギルス・タマリィ)
5種すべてがアスペルギルス属であったという結果は、この部屋が長期間にわたってアスペルギルスの繁殖に適した環境―水分・有機物・温度の条件が整った空間―であり続けてきたことを強く示唆しています。
アスペルギルス属とは―健康への影響
アスペルギルス属は自然界に広く存在する真菌の一群です。土壌・植物・食品など環境中に普遍的に存在しますが、室内で大量繁殖した場合には健康への影響が生じます。今回のケースでは5種の複合検出という結果であり、単一の汚染源ではなく複数の条件・経路でカビが定着し続けてきたことが読み取れます。
Aspergillus fumigatus(アスペルギルス・フミガーツス)の危険性
今回の5種のうち医学的に最も注意が必要とされるのがAspergillus fumigatusです。免疫が低下した状態の人に対して侵襲性肺アスペルギルス症などを引き起こすことが知られており、感染症の観点から国際的にも重視されています。免疫が正常な方でも大量吸入が続けばアレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)を引き起こすリスクがあり、カビアレルギーを持つ方には特に要注意な菌種です。
その他のアスペルギルス種が引き起こす症状
Aspergillus nigerはいわゆる黒カビの一種で、アレルギー反応や耳の外耳道感染の原因になることがあります。Aspergillus flavusはアフラトキシンという毒素を産生する種として知られるほか、気道感染の原因にもなり得ます。Aspergillus restrictusは乾燥耐性が高く、比較的低湿度の環境でも生育できる特性を持ちます。Aspergillus tamarii は比較的珍しい種ながら免疫低下者への感染報告があります。これほど多様な菌種が複合的に検出されたことは、汚染環境の複雑さと長期性を物語っています。
後日判明した漏水と壁の穴―原因究明の重要性
カビ菌検査の報告後、改めて解体業者が内壁の断熱材を剥がして詳細確認を行ったところ、壁の中に穴が開いており、そこから外部の光が差し込んでいることが判明しました。
雨水侵入とカビ発生のメカニズム
漏水によって壁内部に水分が継続供給されると、断熱材・木材・石膏ボードに水が染み込みます。これらはカビにとって格好の栄養源であり、適切な温度条件(20〜30℃程度)が重なることで繁殖が急速に進みます。特に断熱材の内側は結露が発生しやすく、一度カビが定着すると自然乾燥が起きにくい密閉環境になります。今回のように構造的な穴に断熱材が貼り付けられた状態では、外部の湿気・雨水が途切れなく供給され続け、アスペルギルスにとって理想的な環境が長年維持されていたと考えられます。
「カビ臭が消えない」「同じ場所に繰り返しカビが生える」「壁が変色・ふくらんでいる」という場合は、表面のカビ除去だけでなく漏水の有無を含めた根本調査が不可欠です。
マンションでカビが発生しやすい理由
今回は世田谷区のヴィンテージマンションで起きた事例ですが、マンションという建物形態にはカビ発生リスクを高める構造的な特性が複数あります。
築年数と構造上のリスク
築50年を超えるマンションは、建築時の工法・材料が現在の基準と大きく異なります。断熱材の性能・施工精度、防水処理の劣化、コンクリートのひび割れや中性化など、経年によるリスクは多岐にわたります。外壁・屋上の防水層は定期的なメンテナンスが必要ですが、適切な修繕がされていないケースでは、雨水が躯体内部に浸入して室内でカビとして顕在化します。今回のように物理的な穴という欠陥が長年放置されていた場合、その影響は甚大です。
漏水・結露・換気不足の三重苦
マンションのカビ問題は、漏水・結露・換気不足の3要因が複合的に絡み合って起こることが多いです。漏水は外壁・屋上・給排水管・サッシ周辺などから発生します。結露はコンクリート造の建物に多く、室内外の温度差によって壁面・窓周辺で発生します。換気不足は、気密性の高い現代住宅で湿気の逃げ場がなくなることで起こります。特に寝室は就寝中の呼吸・発汗で湿度が上がりやすく、換気が不十分な状態で外部からの漏水が加わると、カビの温床になりやすい空間です。
カビ菌検査はなぜ必要か―目視では限界がある
「壁に黒いシミがない」「見た目は問題ない」という理由でカビを否定するのは危険です。カビは目に見えない段階から空気中に胞子を放出しており、においが発生している時点ですでに相当量の繁殖が進んでいることがほとんどです。
空気中のカビ胞子は目に見えない
カビの胞子は直径2〜10マイクロメートル程度と極めて微細で、肉眼では確認できません。濃度が高くても視認できないまま呼吸によって体内に取り込まれ続けます。落下菌検査は、こうした「見えないカビ」の汚染濃度を科学的に可視化する有効な手段です。今回、8箇所すべてで最悪値「4」が出たという事実は、まさにその危険性が数値として示された典型例です。
カビバスターズ東京のカビ菌検査の流れ
お客様の状況と建物の特性に合わせて、適切な検査内容をご提案しています。
現地調査から報告書作成まで
専門スタッフが現地に伺い、においの状態・可視カビの有無・建物構造・換気状況などを確認した上で、最適な検査箇所と検査種類を判断します。今回のような寝室の閉鎖空間では、落下菌検査と付着菌検査を組み合わせることで「空気中の汚染レベル」と「発生源となっている表面の菌種」を同時に把握できます。検査後は専門機関で培養・同定を行い、結果をもとに報告書を作成します。この報告書は管理組合・管理会社・保険会社・行政への交渉資料としてもご活用いただけます。お客様のご予算に応じて臨機応変に対応いたします。
検査後の対応オプション
検査結果や状況に応じて、カビ取り・カビ防止コーティング・漏水箇所の特定調査など次のステップをご提案します。必要に応じてリフォーム業者・工務店との連携も対応可能です。「検査で終わり」ではなく、問題を根本から解決することを最終ゴールとした支援を行っています。
管理組合・管理会社が動かない場合の対処法
マンションに住んでいて「管理会社に相談しても取り合ってもらえない」「管理組合の対応が遅い」と感じている方は少なくありません。カビや漏水の問題は原因究明に費用と時間がかかるため、管理側が消極的になりやすい傾向があります。
証拠を集めることの重要性
管理組合・管理会社に動いてもらうためには、「感覚的な訴え」ではなく「客観的な証拠」が必要です。カビ臭がするという主観的な申し入れだけでは動きにくいのが現実ですが、専門機関による菌種同定結果・汚染レベルの数値データが含まれた報告書があれば、具体的な対応を求める根拠となります。写真記録・カビ菌検査結果・解体業者による状態確認記録などを揃えることで、責任の所在を明確にするための交渉材料が整います。
専門業者の調査報告書が交渉の武器になる
カビバスターズ東京が作成する調査報告書には、検出菌種・汚染レベル・推定発生原因・対応推奨事項が記載されています。第三者専門機関による客観的な報告書は、管理組合・管理会社との交渉、保険会社への請求、場合によっては法的手続きの場面でも重要な証拠能力を持ちます。世田谷区の今回の事例でも、漏水という共用部分の瑕疵が原因である可能性が高まったことで、管理側への対応要求の根拠が格段に強くなりました。住民が泣き寝入りしなくて済むよう、専門的なデータで武装することが重要です。
まとめ
東京都世田谷区野沢のヴィンテージマンションで発生したカビ問題は、管理組合・管理会社が動かないなか、住居人がしびれを切らしてリフォーム業者に解体を依頼し、最終的にカビバスターズ東京によるカビ菌検査で実態が明らかになりました。
落下菌検査では8箇所すべてで最悪値「4(汚染・要調査・改善)」、付着菌検査では5種のアスペルギルス属が検出。後日、壁の穴からの漏水が根本原因と判明しました。体調不良や目がかゆいといったカビアレルギー症状は、部屋全体を覆っていたアスペルギルスの影響だったと考えられます。
「カビ臭いが原因がわからない」「体調不良が続いている」「管理会社が動いてくれない」「マンション管理組合が動いてくれない」という方は、ぜひカビバスターズ東京にご相談ください。
電話:0120-767-899(お急ぎの際はお電話ください)
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執筆・監修:カビバスターズ東京(株式会社ワールド)https://kabibusters.jp/
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